2/23 第7回総会&記念講演

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老朽原発40年廃炉訴訟市民の会
第7回総会&記念講演
2023年2月23日(木・休)名古屋市教育館&Zoom併用
名古屋市教育館 名古屋市東区泉一丁目1番4号
地図 https://yahoo.jp/3-VrIo
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【第1部】藤川弁護団事務局長より裁判報告、総会 14:00〜15:20
【第2部】記念講演、質疑応答、北村弁護団長あいさつ 15:30〜16:45

記念講演(オンライン)
中性子照射脆化の審査はまちがいだらけ
−集大成!統括意見書解説−
講師:井野博満さん(東京大学名誉教授、工学博士)

井野博満先生スライド資料(修正版)20230228

(*当日配布したスライド資料24ページの図表が間違っていたため、上記のスライド資料では修正しています。)

 

関電の高浜原発1、2号機と美浜原発3号機の運転期間延長認可等の取り消しを求めて名古屋地裁で取り組んできた「老朽原発40年廃炉訴訟」。2016年の提訴から7年近くが経過し、大詰めを迎えています。
大きな争点の一つが、取り替えのできない原子炉容器の中性子照射脆化ですが、裁判で追及する中で、ずさんな審査の実態がわかってきました。
原発の心臓部である鋼鉄製の原子炉容器は、長年、中性子を浴び続けるともろくなるので、原子炉容器と同じ鋼材の監視試験片を炉内に入れておいて、10年おきくらいに取り出してもろさの具合を調べます。
その結果と予測式などを使って、今後、運転を続けると原子炉容器がどのくらいもろくなるかを予測し、たとえ原子炉容器に傷があっても、事故で原子炉が緊急冷却された時に破損しないかどうかを評価する決まりになっています。
ところが、原子力規制委員会は、基礎となる監視試験片の原データを確認もせず、評価を左右する重要な設定条件となる熱伝達率の数値も確認せず、関電の評価結果をうのみにして認可していたのです。しかも、関電は、監視試験のうち破壊靭性試験(試験片にき裂を作り、さまざまな温度下で引っ張ってどこまで耐えられるかを調べる試験。原子炉容器の粘り強さの評価のために重要)は、各取り出し回次に原子炉容器の母材と溶接金属の2種類の監視試験片のどちらかの種類しか試験していませんでした(九州電力や四国電力は毎回の取り出しで両方とも試験している)。
そもそも、原子炉容器は運転40年を想定して設計されており、40年を超える運転は想定されていませんでした。中性子照射脆化は科学的にわかっていないことも多く、評価はどうしても不確実性が高くなるのに、保守的な評価になっていないどころか、基本となる試験や審査すらずさんなまま、老朽原発が動いてしまっています。
しかし、被告・国は、このような試験、審査に何ら問題はないと開き直っています。
これに対して、昨年12月の期日では、これまでもご協力いただいてきた原発老朽化問題研究会による集大成とも言える意見書を提出しました。中性子照射脆化の審査はここまで危ういものだったのか、と恐ろしくなる内容です。
この意見書を中心となってまとめてくださった井野博満さんに、オンラインで解説をしていただきます。ぜひご参加ください。

原発老朽化問題研究会メンバーによる
「中性子照射脆化に関する意見書」(20221202 甲E第67号証)

関電高浜原発1、2号機と美浜原発3号機の運転期間延長認可等取消訴訟
<次回以降の期日>
2023年3月13日(月)名古屋地裁2号法廷
高浜1.2号機 10:30~ 第26回口頭弁論
美浜3号機 14:30~ 第24回口頭弁論

2023年6月9日(金)名古屋地裁2号法廷
高浜1.2号機 10:30~ 第27回口頭弁論
美浜3号機 14:30~ 第25回口頭弁論

2023年9月20日(水)名古屋地裁2号法廷
高浜1.2号機 10:30~ 第28回口頭弁論
美浜3号機 14:30~ 第26回口頭弁論

20230223第7回総会&記念講演

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